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学習療法®について 全4ページ/ 【1】 |

学習療法とは、音読と計算を中心とする教材を用いた学習を、学習者と支援者がコミュニケーションを取りながら行うことで、学習者の認知機能やコミュニケーション機能、身辺自立機能などの前頭前野機能の維持・改善を図るものです。学習療法研究会では、この学習療法の理論によって、老人性認知症の症状克服に向けた新しい提案を行っています。
  1. 老人性認知症はどうして起こるの?
  2. 前頭前野はどんな働きをしているの?
  3. 前頭前野の働きは、どうやって改善させるの?
  4. 学習療法にはどんな効果があるの?



1.老人性認知症はどうして起こるの?


  加齢にともない脳の働きが衰え、それが重度になった状態が、一般的に「ボケ」と呼ばれている老人性認知症です。老人性認知症には、その発症原因によって様々なタイプがあります。介護施設で見られるのは、主に(1)アルツハイマー型認知症、(2)脳血管型認知症、の二つのタイプです。脳血管型認知症の予防は、高血圧や糖尿病などの成人病の予防が中心になっていますが、アルツハイマー型認知症の予防法は、未だに明らかにはなっていません。また、いずれの認知症でも、認知症状態になってしまってからの脳機能の回復は非常に困難です。

アルツハイマー型認知症 脳血管型認知症
神経細胞がどんどん死滅していくことが特色で、発生原因は未だ特定されていない。視力低下や聴力低下で脳を使わなくなったことが原因による「廃用性認知症」と呼ばれる認知症の多くも、晩発性のアルツハイマー型認知症に分類されるとの考えもある。この晩発性のアルツハイマー型認知症が日本人の老人性認知症に占める割合は、一説では全体の90%ともいわれている。   高血圧や糖尿病などの生活習慣病をきっかけに、脳血管の動脈硬化が進行して脳の深い部分にある動脈が詰まる病変が多数できることが主な原因。神経細胞から伸びる神経線維のネットワークが寸断され、脳機能が著しく低下すると考えられている。広範な脳梗塞や脳出血により脳が破壊されて認知症状態になる場合もある。


  老人性認知症の方と接するとき、第一に問題となるのがコミュニケーションの障害です。言葉を介したコミュニケーション、そして表情などの言葉を介さないコミュニケーションの双方がうまくいかず、他者との意思の疎通が困難になります。感情のコントロールが効かず、突然怒りだして周囲の方を困らせることも問題です。そして第2の問題は、身辺の自立です。食事や衣服の着替えなど他人の手助けが必要となります。

  これらの問題点、つまりコミュニケーション、感情、身辺の自立などは、すべて大脳にある『前頭前野』という領域がコントロールしています。つまり、老人性認知症の原因は様々ですが、社会で問題となるその症状のほとんどは、前頭前野の機能に関係するものなのです。




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