最近、読み書き計算を認知症の介護に使ってはみたものの、うまくいかないという声を
時々聞くようになってきました。もちろん、学習療法は新しい概念であり、100%
の認知症の方の脳機能改善に有効というわけではありません。
しかし、学習療法とは言えない方法を試されて失敗されている例が非常に多いと感じられています。うまくいかないと諦めるまえに、以下のチェックをしてみてください。 ●教材は難しすぎてはいませんか?
高齢者の方が、すらすらと解ける教材を使わなくては学習療法ではありません。できない教材をお渡しして、解けないことをなじったり、叱咤激励したりすることは、学習療法ではありえません。市販の大人用のドリルは、絶対に認知症のケアには使用しないでください。明らかに難しすぎます。
私たちが提唱している学習療法では、前頭葉機能検査(FAB)と認知機能検査(MMSE)を必ず事前に行い、その点数によって、最適な教材を使って学習を行うことにしています。中等度〜重度の認知症の方には、ひらがなの単語を一緒に読んだり、数を一緒に数えたりするレベルから学習を開始します。
●学習の結果を認め褒めていますか?
学習をやらせっぱなしにしては、脳の活性化効果が半減します。また、高齢者の方のやる気もすぐになくなってしまいます。学習療法では、必ずできる教材で脳のトレーニングを行いますので、学習の結果は必ず
100点満点です。100点満点をとれたことを、互いに喜び、褒め、そして認めることが学習療法の真髄です。 ●訓練になっていませんか?
もちろん認知症の方々を最初に学習に導入するときには、さまざまな工夫が必要です。しかし、学習が定着してくると、自発的に学習を始められるようになります。学習療法は日々の生活の中で楽しんで行うものであり、絶対に訓練であってはいけません。
学習療法の正しい行い方を学びたい方は、是非、学習療法研究会が主催する研修会を受講ください。
平成16年12月
学習療法研究会会長 川島隆太
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